ポケットリスティング。。。
2014年03月05日
ポケットリスティング。。。
アメリカではバイヤーズエージェンシーシステムがあり両手販売が禁止されています(2/13とか2/20のブログ見てみて)。利益が
相反する売主と買主の仲介を同一の会社がすることはどちらか一方に不利益が生まれるという観点から禁止されています。その昔
バイヤーズエージェンシーシステムが無かったアメリカではポケットリスティングが横行していたようです。では、このポケットリステ
ィングとは...アメリカでは所有者から売却の依頼を受けた業者は、物件情報をMLS(マルチリスティングサービス)に登録する事
を義務付けています、違反すると即営業停止や免許取消の重い処分を受けます(日本でも同様にレインズというシステムに登録を
しなければいけません、しなければ罰則もありますが注意喚起程度です)。これらの登録をせずに物件情報を公開しないことをポケ
ットリスティング(日本の業界的には囲い込み)と表現しているようです。ポケットに入れた物件を自分のお客様にだけ紹介をし仲介
手数料を2倍稼ごうとする考えです。しかしながら、アメリカは両手販売の禁止やバイヤーズエージェンシーが確立されていますの
でポケットに入れる必要もなければメリットも何にもないです。。。けど残念ながら日本ではポケットリスティングは盛んにおこなわれ
ています。大手業者さんは売り物件の確保にたくさんの予算と経費をかけられます...両手販売で2倍の手数料を稼ごうという考え
より...片手販売になれば手数料が半分になってまうやん的な考えではないでしょうか!?
具体的にはこうです...所有者様から売却の相談を受け査定をし納得して媒介契約(不動産を売る事を了承する契約)を締結して、
販売活動開始です。。。先ず業者は、義務ですので規定の期間内にレインズ登録を行います、そこでレインズの日報から資料請求
すると『商談中』といって資料提供すらしてくれません!!そして...当社で物件をお探しのお客様がそこの業者さんのネットを見て○○
不動産のこれどこですか?とか、見れます?とか連絡を頂きます、すると私は『物件が出てすぐに申し込みが入ったらしくて商談中
なんですよ』と回答します。しかしその週末、その業者さんの新聞折り込み広告に掲載されています、『あれっ?』ですよね、首をか
しげながらお客様はその業者に電話すると『いつでもご案内可能ですよ!!』との対応...こうなると...当社への不信感が...アップ
こうなると一番の迷惑は売主さんです!!売れるかもしれない機会を業者の都合で損失してしまっている訳です!!これが過ぎると...
売却時期を逃してしまい売れるのは遅い上に価格も当初の2割ダウンなんてのもあります...これに住み替えとかが絡んでいたら資
金計画が狂い捲りです。。。結果として売主さんにとっても買主さんにとっても利益にならず、うまく行けば自分とこだけが2倍の手数
料を稼ごうという姿勢です。そこにはコンプライアンスも顧客満足の向上も何もありません...
これが実態です。。。不動産仲介業は物件があって何ぼです、集めてきて何ぼです。しかし、自分の利益を追求するがあまり物件
の囲い込みやは断じて許されるべき行為ではありません、こんなことがまかり通るこの業界に未来はあるのでしょうか?すくなくと
もこのような業者には未来も明日もありません。。。